もし現実に、冒険者やダンジョンや勇者がいたらと妄想した事がある方はいますでしょうか?
私はあります。というか、そんな妄想や現実逃避しかしていないと言っても過言ではありません。
そんな妄想の一種の答えとなる様な作品が「最低ランクの冒険者、勇者少女を育てる〜俺って数合わせのおっさんじゃなかったか?〜」です。
タイトルからどんな作品かだいたいわかるかもしれませんが、今回はこの作品の感想など書かせていただこう思います。
書籍版1〜5巻までの内容です。若干のネタバレになる可能性があります。未読の方はご注意ください。
最低ランクの冒険者、勇者少女を育てる 1 〜俺って数合わせのおっさんじゃなかったか?〜 (HJ文庫)価格:759円 (2024/3/28 23:51時点) 感想(0件) |
作品のあらすじ
ある日突然世界中にダンジョンが現れ、そこからモンスターが溢れ出し人類に襲いかかる未曾有の事態に陥った世界。
人類は強力なモンスターの前になすすべもなく蹂躙されようとしていた。
そのとき、人類の中から超常の力でモンスターを倒す者たちが現れた。
その者たちは「覚醒者」と呼ばれ、のちに「冒険者」と呼ばれる存在になっていった。
この物語はそんな世界で三級冒険者としてダンジョンに入っていた主人公「伊上浩介(いがみ こうすけ)」が、とあるきっかけで女子高生冒険者パーティーの教導官(教師的なもの)になり彼女たちにダンジョンでの生き残り方を教えていく物語である。
作中の主要な登場人物
伊上浩介(いがみ こうすけ)
三十五歳。冒険者に覚醒したのが、三十を超えてからの後天的覚醒者であるため、特急~三級まである冒険者の階級の中でも、最低辺の三級冒険者である。
冒険者の義務である五年間の「お勤め」を嫌々こなし、終わったら冒険者をやめるつもりがあるぐらいダンジョンが嫌いである。
ただ、実力は一流であり特急冒険者ですら命の危険があるダンジョンから何度も生還している。
そのため、一部から「生還者」と呼ばれている。
パーティーでの役割は密偵。魔法使いで水と土の魔法を使うが、剣や拳銃など様々なものを起用に使う。
宮野瑞樹(みやの みずき)
特級の冒険者。女子高生。後に天雷の勇者と呼ばれるようになる。
戦闘スタイルは、雷の魔法と剣での格闘。パーティーでは前衛を務める。
同じダンジョンの学校に通っている、同級生の浅田 佳奈(あさだ かな)、北原 柚子(きたはら ゆず)、阿部 晴華(あべ はるか)とパーティーを組んでいる。
伊上とは、初めてのダンジョンに入るとき人数が足りず、臨時で伊上とパーティーを組んだのを切っ掛けに伊上からダンジョンでの生き残り方を教わっている。
浅田 佳奈(あさだ かな)
一級の冒険者。女子高生。
宮野瑞樹をリーダーとするパーティーに所属。
ギャルっぽい見た目で、はじめ伊上を敵対視していたが伊上が力を示したことで伊上を認めた。それどころか伊上に対して恋愛感情まで抱き、それを隠さずにいる。
戦闘スタイルは大槌での格闘。前衛を務める。
北原 柚子(きたはら ゆず)
一級の冒険者。女子高生。
宮野パーティーに所属する治癒師。
治癒師とは、回復や治療などを主に行う冒険者の事で、常に危険が伴うダンジョンでは一種の生命線の様なポジションの事である。
北原はこれに加えて結界を張ったり、仲間にバフをかけたり後衛からのサポートが役割りである。
さらに戦闘にも参加でき、スリングショットでの牽制や敵を結界で覆い結界ごと押し潰しなどしている。
性格は内気で心配性だが、仲間思い。
阿部 晴華(あべ はるか)
一級の冒険者。女子高生。
宮野パーティーの一員。一級の中でも特級に近い実力で、強力な炎の魔法を使う魔法使い。
面倒くさがりで口数が少ない。
実は、あの陰陽師 安倍晴明の子孫。
実家から婚約者を探す様言われており、伊上を婚約者にしょうとしている。
個人的な感想
主人公が渋くて良い!
主人公の伊上の活躍がいぶし銀でかっこいい。
イレギュラーと呼ばれるダンジョンによく遭遇するのだが、特級ですら命の危険があるのに三級の伊上は、自分の持てる技術すべて使って生還する。
しかも、自分だけじゃなく教え子の宮野達や他の冒険者、時には一般人まで助けてしまう。
もちろん、三級なのは間違いないので魔法の威力や身体能力はめちゃくちゃ低いが、そこは別のもので補っている。
泥臭い戦い方だが、そこにはある種の魅力があります。
浅田の恋の行方
主人公 伊上と教え子 浅田の恋模様も見所だと思います。
書籍版第五巻時点だと、浅田が一方的に伊上に好意を寄せていて、伊上もその事に気付いている状態。
伊上自身は過去の出来事からそういったことから距離を取っているので、今後の進展は浅田が伊上の過去とどう向き合っていくかにかかっているのかもしれません。
設定のリアリティ
作中の設定がとてもしっくりくる内容ですんなり受け入れることができました。
宮野の髪の長さの描写があるのですが、最初は前衛の宮野は髪を短くした方がいいと伊上は思っていましたが、宮野が魔法も使うことができるとわかると髪の長さに納得していました。
これは魔力は髪にも宿ると言う設定があり、後衛の魔法使いは髪が長い方がその分魔力を多く保有できるからです。
なので、伊上も結べるくらいには髪が長く、さらに他人の髪を使うことで一時的にその人の技を使用できたりします。
現実でも丑の刻参りに髪を使ったりしているので、そういった面でも作品を楽しめると思います。
まとめ
以上が私がこの作品を読んだ個人的な感想になります。
とても面白い作品なので興味のある方は、是非読んで見てください。